齢(よわい)を重ねるごとに鶏肉への愛が増している筆者も「必ず行くお店リスト」に入れておいたゑび寿なのですが、オープン直後は混むかな…とチキンぶりを発揮し(鶏だけに)、なかなか足が向かわず。そして先日、遅ればせながらもついに潜入に成功しました!
というわけで本日は、みなさんにもぜひゑび寿で食べてほしい一押しの鶏料理たちを、味のレビューとともにお伝えしたいと思います!
●ビール党はまず“男前生ビール”を(女性もOK)
お店に着いて、まず一杯グイッとやりたいのはやっぱり生ビールですよね。そこで目に留まったのが「YEBISU(エビス)男前生ビール」(580円/税別、以下同じ)。男前って書いてあるけど女でも飲んでいいですか?と念のため店員さんに確認すると「もちろんです!(素敵な笑顔)」とのことだったので、注文することに。
はい、来ました大ジョッキ。顔面のサイズくらいありますね。これが580円ってだいぶお安いような気がします。ビール党ならぜひとも押さえておきたいところ。
なお、筆者は喉が渇いていたのでわりとハイペースで飲み切りましたが、かなり量があるので、飲み切れる自信のない人は中ジョッキにしておいた方が無難かも。途中でぬるくなっちゃうと、せっかくのビールもおいしくなくなっちゃいますからね!
●看板メニューの中でも、特におすすめしたいのは…
さて、続いてはメニュー表にある「いち押し」と書かれた鶏料理の中から「ミックス焼き」(680円)、「特大もも焼き」(同)、「辰ちゃん焼き」(580円)、「純レバー炒め」(580円)を注文しました。残念ながら「特大むね焼き」だけ売り切れていたので、これは次回訪店時の課題とします。
ミックス焼きは、6種類の部位の盛り合わせ。一番人気のメニューだそうです。運ばれて来たお皿の上には、定番のモモ肉に加えハツ(心臓)やせせり(ネック)、砂肝などがゴロゴロ。ちなみにこのメニュー、当日仕入れた部位を使うため、何が入っているかはその日によって違うそうです。
中でも驚いたのがハツのおいしさ!サクッと歯切れが良く、それでいてなめらかな舌ざわり。噛むまでもなくとろけるような食感です。うまみたっぷりで、臭みもまったくありませんでした。
続いて特大もも焼き。鶏モモ肉を1本豪快に焼き上げてありますが、食べやすいようにひと口大にカットして提供されるので安心です。そのままかぶりつくのも幸せなんですけどね。
パリッと焼かれた皮は香ばしく、しつこい脂っぽさはありません。ふわっとやわらかい肉はべらぼうにジューシー!噛むほどにうまみ汁を口の中に盛大に放つので、お風呂上がりや運動後にもいいんじゃないでしょうか。
次にやって来た辰ちゃん焼きは、筆者が特に推したい一品。プリップリのモモ肉に、ポン酢のような酸味のあるタレをかけ、刻んだネギとニンニクをたっぷりと合わせた料理です。
もちろん、プリふわジューシーな肉もめちゃくちゃおいしいのですが、特筆したいのがタレ。反則です。タレだけで白米3杯はペロッといけます。ニンニクの香りと爽やかな酸味が食欲を刺激し、食べる手が止まらなくなります。こうなってくると一生ここでタレをなめ続ける可能性も出てくるので、好きな人への告白とか何か大事なことをやり残している人はきちんと済ませてから食べに来た方がいいと思います。ちなみに私(筆者)は閉店時間ぎりぎりまで妖怪タレなめババアになってました。
さて、話は戻って純レバー炒めです。これは、同行したスタッフのハートを見事に射止めたメニュー。特製のピリ辛だれで炒めたレバーは、たっぷりトッピングされたネギとともにいただきます。
噛むとふわっと溶けて、舌に残るのはうまみだけ。とろける食感はありますが、内臓の臭みやベトッと舌にまとわりつくイヤな感じはなく、すごく食べやすいレバーです。シャキシャキでほのかに辛いネギも、濃厚なレバーのうまみをさらに引き立ててくれます。レバーが苦手な人でも、これを食べたら好きになっちゃうのでは?
●希少部位“勝利の唐揚げ”「Vチキン」
ひととおり“焼き”を堪能したら、ネクストステージは“揚げ”。中でも異彩を放つメニューが「勝利の唐揚げ(Vチキン)」(420円)です。なんだか名前も縁起いいですね。絶対にキメたい勝負の前日や、受験シーズンに願掛けで食べたい一品です。
その名のとおり、V字の形をした希少部位。これ、どこの肉かわかりますでしょうか?人間でいう“鎖骨”の部分だそうですよ!恥ずかしながら、筆者は知りませんでした…。1羽から1Vしかとれないそうです。
サクサク繊細な衣に包まれた身はフワフワで、肉の質量は少なめなのにも関わらず、食べると肉のうまみが口中にほとばしります!揚げ物の油っぽさではなく、肉の脂のうまみがジュワ~っと。スパイスの効いた衣も最高です。ビールがぐいぐい進みます。なんてラヴ&ピースなメニューなのでしょうか。
●日本酒もリーズナブル
ドリンクメニューは、ビールのほかにもホッピーやハイボール、酎ハイ、ワイン、焼酎、日本酒、ソフトドリンク…などなど豊富に用意されています。中でも、のんべえさんにおすすめしたいのが日本酒。銘柄も、親しみやすい「八海山」(580円)から、海外でも人気が高いという純米大吟醸「獺祭」の三割九分(1,000円)まで、ずらりとラインナップ。価格も1杯500円からと、手を出しやすいのが嬉しいところ。
さらに、“幻の”芋焼酎「赤霧島」も発見しました!黒霧島はよく飲むけれど、赤霧島があるお店ってあまり多くないので、嬉しくなってつい注文。さらりとしたクリアな口あたりに、くせのないすっきりとした味と香り…なんて上品なのでしょう。心が洗われるようです。なお、あまりにサラリと飲めすぎてしまったため、写真を撮る暇がなかったことをここにお詫びします。
●シメは「鶏そぼろ丼」でフィニッシュ
さて、存分に鶏料理とお酒を味わったら、そろそろシメに入ります。「とろとろ親子丼」「鶏スープラーメン」「TKG(のり佃煮付き)」など麺やご飯ものが並ぶ中、筆者がおすすめしたいのは「ゑび寿特製 鶏そぼろ丼」(380円)。
たまごの黄身をくずし、全体に混ぜてからひと口ほお張った瞬間、大海原のごとく広がるうまみのビッグウェーブ。とろけるたまごが甘辛い鶏そぼろ肉をやさしく包み込み、まろやかさとコクを増してさらにおいしくなるこの現象を、私は鶏の親孝行と呼びたいと思います。
武蔵小杉駅から徒歩3分の好立地ということもあり、この日のゑび寿には、仕事終わりと見られるサラリーマンやOLさんから、カップルや小さなお子さんを連れたファミリー客までたくさんの人で賑わっていました。老若男女が楽しめるメニューの幅広さも、人気の秘訣かもしれませんね。
なお、10月28日には東京・葛飾の青砥(あおと)駅前に2号店もオープン。提供メニューは武蔵小杉店と同じだそうですので、ご紹介したメニューが気になる方はぜひ足を運んでみてくださいね!
鶏肉好きがさらに加速した筆者もできることなら週一くらいで通いたいのですが、千葉県民にとってはちょっと遠出になるのが玉にキズ…。今後さらに店舗が増えることを期待します。
店舗所在地は、武蔵小杉店が神奈川県川崎市中原区小杉町3-432-1 B1F。青砥店が東京都葛飾区青戸3-37-6 DK青砥ビル1階。