帽子と靴カバーを装着して、いよいよ醸造現場へ潜入。大手メーカーのようにガラス張りの通路から眺めるのではなく、実際に稼働している“内部”に入ります。そのため、ヒールのある靴やサンダルでの参加は危険。スカートやアクセサリー類の着用は禁止なので、きちんと準備して参加しましょう。
はじめに案内されるのは「仕込み室」。40度ほどあるため、むわっと温かい(いや熱い)部屋の中には大きなタンクが並んでいて、モルトの甘い香りがただよっています。ここではホップを混ぜる前の麦汁を試飲させてくれます。ホップ由来の苦みなどがなく、とっても甘くて濃厚でした。
【ヤッホーあるある2】社員はビールを自由につくれる!?
仕込み室の一角には、アメリカから取り寄せたという小さな醸造タンクがあります。社員はこのタンクでビールをつくれるんだって!これまで、しそビール、山椒ビールなど、数々の名作が生まれたそうです。ちなみに、我らがやたろーさんは、プルーンビールを製造。「たぶん史上2番目にまずい」“迷作”となったそうな。
続いて、ビールらしい香りが充満する発酵室へ。エールビールの酵母がよく働く20度に設定されていということで、40度の部屋から来ると肌寒く感じます。1つの発酵タンクに入っているビールは、毎日1缶ずつ飲むとしても約156年かかる量! フツフツと発酵しているようすを見学できます。
次の部屋には、温度を下げて酵母を寝かせるためのタンクが並んでいます。ここで、このタンクから取り出しておいた“蔵出しビール”を試飲。通常版よなよなエールと飲み比べると、さわやかですっきりとした飲み口でした。ろ過前ってこんな味なんだ!
さて、完成したビールは、充填室で缶や樽に詰められます。残念ながらこの日は休業日だったのですが、一人だけ“従業員”に会うことができました。彼(?)の名は「アベちゃん2号」。箱詰めされた缶を持ち運ぶアームです。アームの導入前、手作業だったとき、この役割を担ってくれていたベテランスタッフの名前からとったそうです。
【ヤッホーあるある3】ネタ満載の掲示物
壁に貼ってある「危険物取扱い時」の注意書き、ゴミ箱に書かれた分別用の表示、ビールの王冠を加工したスタッフのシフト表。誰がつくったのか、掲示物にはネタが散りばめられています。この柔軟な(?)発想が、面白いビールづくりに繋がっているのかもしれません。