昨年大ヒットしたコンビニのカウンターコーヒーに続き、今年は“コンビニドーナツ戦争”が勃発?セブン-イレブンに続き、ファミリーマートローソンでも本格的に展開されることとなり、大手3社に“コンビニドーナツ”が並びます。

こうなったら、「食べ比べをしなくちゃ!」と妙な衝動に駆られたえん食べ編集部。大手3社とミスドのドーナツを購入して食べ比べてみました。この記事では、4社のドーナツ食べ比べ編をお届けします。(セブン編ローソン編ファミマ編もどうぞ!)


コンビニドーナツ、どこがおいしいの?
コンビニドーナツ、どこがおいしいの?

そもそも“コンビニドーナツ”は、コーヒーと一緒に食べられるようにと、セブンがレジ横の専用ケースで“カウンタードーナツ”を展開し始めたのが始まりでした。100円で気軽に買えることもあり、大きな話題に。導入店舗は順調に増えており、8月末までには全国の店舗に登場する予定です。

続いて4月、ファミマが「FAMIMA CAFE DONUT(ファミマ カフェ ドーナツ)」を発売。レジ横ではなくベーカリーコーナーで、全12種類(地域により異なる)が展開されています。そしてローソンからは、店舗限定で販売されているドーナツを8月までに8,000店まで拡大すると発表されました。つまり、夏には全国のコンビニにドーナツが並ぶ光景が“当たり前”となるのです。

今回は、コンビニ大手3社に加え、ミスタードーナツ(ミスド)のドーナツも比較対象に。4店でなるべく重複している4種のドーナツを選び、食べ比べてみました。取り上げるのは、「チョコがけオールドファッション」「イチゴチョコがけのもちもちドーナツ」「グレーズがけドーナツ」「クリーム入りドーナツ」です。

【チョコがけオールドファッション】

4店共通でラインナップされているのが、チョコレートをトッピングしたオールドファッションです。価格はそれぞれ、セブン100円、ファミマ108円、ローソン100円、ミスド151円。

似てるけどちょっとずつ違う
似てるけどちょっとずつ違う

どれもドーナツの半分にチョコレートがかかっているタイプ。チョコの色、生地の色味が少しずつ異なっています。重さは、ミスドが70g、セブンが60g、ローソンが88g、ファミマが102gでした。

食べ比べてみると、まずセブンは、4つの中でもっとも“重い”印象。ザクザクとしたクッキーのような食感に仕上がっています。ミスド、ローソン、ファミマの食感は似ているけれど、ミスドの繊細な口どけは、専門店の意地を(勝手に)感じました。また生地の味は、ローソンが甘め。ミスドは風味が強めです。

チョコレートは、ローソンがダントツでビターでした。見た目を裏切らない苦みが“オトナ味”です。次に苦めなのはセブン。後味にほどよい苦みが残りました。ミスドとファミマのチョコの甘さは同じくらいかな。でも、ミスドの方が濃く感じます。

チョコがけオールドファッションについて、ショップごとの特徴をまとめると、次のようになります。

ミスド:チョコの味わいと生地の風味のバランスがよく、万人受けしそう。しっとりと繊細な口どけが印象的。

セブン:生地のザクザクした食感が特徴。後味にほどよいチョコの苦みが残る。

ローソン:ビターなチョコと、甘めの生地の組み合わせ。サックリした食感で食べやすい。

ファミマ:コスパ No.1!ベーカリーっぽく、食べ応えのある仕上がり。

個人的には、ビターチョコが好きなので、ローソンがもっとも好みでした。意外と違いが出るものなんですね。

ビターチョコ派にはローソンがおすすめ
ビターチョコ派にはローソンがおすすめ

【イチゴチョコがけのもちもちドーナツ】

つまるところ、ミスドの「ポン・デ・ストロベリー」みたいなドーナツのこと。セブン「もちもちいちごリングドーナツ」(100円)とローソン「モッチリング いちご」(100円)を比べてみました。

見た目で好みが分かれそう
見た目で好みが分かれそう

どれも、小さめの生地をつなげてわっかにしたような形ですが、形と数が違っています。ミスドは、球体が8個。セブンは、楕円形が5個。そしてローソンは、しずく型が8個つなげられています。

まず、違いがはっきりと出ているのが、イチゴチョコの味です。大きめの赤い粒が入っているミスドは、甘さをおさえてイチゴの酸味を立たせてある印象。セブンはやや味の主張が控えめ、ローソンは甘い香りが強めでした。生地の食感は、ミスドが圧倒的にもっちもちで柔らか。一方セブンはやや固めでもっちり、ローソンはやや柔らかめでもっちり。どちらも歯ぎれよく仕上がっています。

ポン・デ・リングファンとしては、やっぱりミスドが好きかな。このドーナツは、甘さで選ぶのもアリかも。

【グレーズがけドーナツ】

続いて、リング状の生地にグレーズをかけたドーナツ。セブン「ふんわりリングドーナツ」(100円)、ローソン「シュガードーナツ」(100円)、ファミマ「クリスピードーナツ」(108円)、ミスドからは「ハニーディップ」(129円)を選びました。「シュガーレイズド」とも迷ったのですが、グレーズで比べたかったので、ハニーディップに。

グレーズ系って、シンプルだけどおいしいのよね
グレーズ系って、シンプルだけどおいしいのよね

まず見た目は、セブンとローソンがよく似ています。ふわふわそうな円形の生地に、半透明のグレーズがたっぷり。グレーズは、ローソンの方がより白めです。一方、小さめのドーナツが3個セットになったファミマのグレーズは、セブンよりも透明。

食べてみると、ミスドに加えて、ローソンもハチミツのような風味を感じました。見た目が白いのでとっても甘いのかと思いきや、それほど砂糖の甘みは強くありません。一方、セブンとファミマは、シンプルに砂糖のあま~い味。

生地は、ミスドがふんわり&しっとり、セブンがややモチモチでしっかりめ、ローソンは少し粉っぽさが強めでベーカリー寄り。ファミマは小さい分、生地の密度が高く、スナック感覚で食べられます。

グレーズの風味が2系統あったものの、セブンの見た目を裏切らないストレートな味は、結構好みです。ハチミツ風味を求めるかどうかによって選ぶという手も。

【クリーム入りドーナツ】

最後は、中にたっぷりとクリームが入った、あま~いドーナツ。ミスド「エンゼルクリーム」(151円)、セブン「ホイップドーナツ」(110円)と、ちょっと毛色が違うのですがローソン「ハワイアンドーナツ チョコレート」(100円)を比べてみました。

カロリーなんて気にしない…!
カロリーなんて気にしない…!

ローソンだけチョコクリームなので、ひとまずミスドとセブンを食べ比べてみます。ミスドもセブンも、丸くて厚みのある生地に、パウダーシュガーをまぶしてあります。セブンの方がやや大きく、これでもか!とシュガーが多め。中を割ってみると、中央あたりにぎゅっと白いクリーム。また生地のふくらみ方は、ミスドの方がすき間が多く、ふわふわ感を期待させてくれます。

左がミスド。少し厚みがあり、ふわふわそう
左がミスド。少し厚みがあり、ふわふわそう

食べてみると、やはりミスドの方がふわふわ。でもクリームの舌ざわりは、セブンの方がふわふわで、一瞬で溶けていきます。つまり、やや極端な表現にはなりますが、ミスドは“ふわふわ生地×もったりクリーム”で、セブンは“しっかり生地×ふんわりクリーム”。そして、セブンはまぶされた砂糖の量を裏切らない甘さがあるので、とにかく甘いドーナツが食べたい!ってときにピッタリです。

そして、ローソンのハワイアンドーナツ。今回購入したチョコレートは、中に濃厚なチョコレートクリームが入っています。レンジで10秒ほど温めると、クリームのとろ~り感が増しておいしく食べられる、“ザ・揚げドーナツ”です。

温めすぎには気をつけて
温めすぎには気をつけて

◆全体的にまとめると…

4商品を食べ比べてみた結果、意外と違いがあることが分かりました。ショップごとの全体的な感想を一言でまとめてみます。

ミスド:ドーナツだけで食べるならミスド一択!

セブン:ブラックコーヒーのおともにピッタリ。

ローソン:カフェオレや、甘いコーヒードリンクと相性よし。

ファミマ:ベーカリードーナツらしい満足感!

今回食べたドーナツは14個、総カロリーは約4000kcal。もちろん一人で全部食べたわけではありませんが、やっぱり適量って大事だなと実感した1日でした…。とはいえ、“コーヒーと一緒に”と言われると、無性に食べたくなってしまうのがドーナツなのです。各社の戦略にどっぷりとハマっている気はしますが、おいしいから、まあいっか。

ああ、よく食べた食べた…
ああ、よく食べた食べた…

※表記価格は税込、店舗によってラインナップや価格が異なる場合があります