
どっちがうまいのか聞かれてる…食べて確かめなきゃ!と、あたりを見回してみたが唐揚げを食べてくれる彼なんてどこにもいなかったので、とりあえず腹を減らした知人数名を引き連れて入ってみることにした。

やはり店名のとおり、看板メニューは唐揚げとミートソースのようだ。唐揚げは同店の1番人気、ミートソースは50年変わらず“おんなじ味”とのこと。さらに、ナポリタンにミートソースを合わせた「ナポタマミート」というメニューも気になる。


まずやってきたのは、各セットに付くスープ。唐揚げにはコンソメスープが、スパゲッティ各種にはコーンスープがそれぞれ付いてくる。

特に美味しかったのがコーンスープ!コーンがたっぷり入っていて、じっくり煮込んだ優しい甘みがたまらない。とろりと濃厚で、胃袋をジワジワ温めてくれる。
続いてお楽しみ B セットの唐揚げ3種盛りが登場!これで普通サイズなのだが、唐揚げもご飯もかなりのボリューム。彼女はもちろん、彼も満足の量ではないだろうか。

サクッと揚げられた衣にかぶりつくと、中からジューシーな肉の旨みがあふれ出す。さっぱりと食べられる塩、コクが絶妙なしょうゆは少し濃い目の味付けで、とにかくご飯が進む。おばあちゃんの唐揚げは甘じょっぱくて、やさしい家庭の味だ。

続いて、ミートソースが登場。光を浴びて艶やかに輝く少し太めのスパゲッティ麺に、ホカホカのミートソースがたっぷりと合わされている。こちらもなかなかのボリュームだ。

麺にはバターが絡められているのか、コクと風味がふわりと広がる。ミートソースは、ひき肉の旨みとゴロゴロとした“肉感”がしっかりと感じられる。さすが“50年おんなじ味”とあって、遠い昔にお母さんが作ってくれたミートソースのような、なつかしい味だ。

そして最後に、ナポタマミート。ミートソースの麺がナポリタンになったメニューだ。黄身が半熟のゆで卵がトッピングされている。

はじめケチャップの酸味を強く感じたが、ミートソースを絡めて食べると、肉の旨みと甘みで絶妙の“甘辛”バランスに!ナポリタン×ミートソース…ありそうでなかった組み合わせだが、自分でも作ってみたくなるほどの美味しさに思わず感動してしまった。

オシャレな高級レストランで食事を楽しむのもいいが、こんなふうに気取らず入れる温かいお店で、まるで実家の食卓を囲んでいるかのようなノスタルジーに浸るのも筆者は大好きだ。

さて、看板からの問いかけ「どっちがうまい?」への回答だが、優柔不断な筆者は最終的に順位をつけることができなかった。つまりどれも美味しかったし、なつかしい味に心を奪われたのだ。甲乙なんてつけられない。
というわけで、これから高円寺へ行く予定のある方はぜひ「どっちがうまい?彼は唐揚げ 彼女はミートソース」のメニューを食べて、お店からの問いに答えてあげてほしい。