これは、まるで泡雪のようにふわっと消える食感が楽しめるという“究極の”ティラミス。ふわふわに仕上げるために生地を固めるゼラチンを限界まで減らし、その代わりにメレンゲを増やしてつくられるんだそう。
そのため、賞味期限は当日限り。百貨店などでは販売されず、横浜にあるシーキューブの工場で1日10個だけ予約販売されているのだとか。
●工場直売「泡雪ティラミス」を食べてみた
1日たったの10個、しかも工場でしか買えないとは…いわば幻のティラミス。気になりすぎるので、えん食べ編集部でも試食させてもらうことにしました!
およそ3~4人前はあろうかという(約400g)泡雪ティラミス。持ってみるとずっしり重く、それでいてちょっと揺らすとクリームがふるふる動いて崩れそうになるくらいデリケートです。
そうっとスプーンを入れると…柔らかすぎて手ごたえがない!度肝を抜かれつつ、クリームをひと口すくって食べてみました。すると…え?食べた瞬間にいなくなったー!
説明しますと、口をあけてスプーンでティラミスを運びますよね。で、口を閉じるじゃないですか。そうしたら普通、歯や上あごに何かしらの食感を感じますよね?それがないんです。ちゃんと味はするのに何もない…あるのに、ない……何これ哲学?
とにかく、クリームがたくさんほお張っても一瞬で消えてしまうくらい、まるで雲のようにほわっほわなのです。もはや液体…というか気体?舌の上で軽やかにふぁっと溶けて、マスカルポーネチーズのコクと爽やかな甘さが残ります。
また、クリームの下で層になっているスポンジは、ふんわりしっとり。ほろ苦いエスプレッソがじゅんわり染みていて、とろける食感です。ふわふわクリームとのマリアージュ、極上としか言いようがない。
●いつものティラミスと比べると…?
ここで気になるのが、いつものティラミスとは何が違うの?ということ。というわけで通常販売されているシーキューブのティラミス(税込1,296円)も食べてみたところ、ゼラチンでややしっかりめに固められているからか、口どけも味わいも泡雪ティラミスとは明らかに違いました。
クリームは、多少強めに揺らしてもどっしり構えて動じません。スプーンですくってみても形は崩れず、よく見ると泡雪ティラミスよりも大きな空気の穴が開いているのがわかります。ほお張ると「しゅわっ」とエアリーに溶けました。
また、クリームはすぐに消えず口の中でじっくり溶けるので、味も長めに居座ります。そのため甘さやチーズのコクも、繊細な泡雪ティラミスに比べてより濃厚な印象。使われている材料は同じなのに、ここまで味も食感も違って感じられるとは不思議です!
シーキューブが「お世話になっている横浜の方々に、感謝の気持ちとご挨拶の意味を込めて」と開発した泡雪ティラミスですが、もちろん横浜市民でなくても買うことができます。ただし持ち帰り時間は2時間までとしているため、工場から2時間以内に持って帰れる人に限られてしまうそう。また、購入するには受け渡し日の前々日17時までに電話予約が必要とのこと。
ちょっとハードルが高いかもしれませんが、それを差し引いても泡雪ティラミスの食感は一度体験する価値ありです。2時間以内に持って帰れる方、ぜひトライしてみてはいかがでしょうか。
販売場所(工場)の所在地は、神奈川県横浜市港北区北新横浜2-1-1。商品の受け渡し時間は11時~17時だそうです。