トヨタ自動車とミサワホーム総合研究所、共同で車椅子ユーザー向けのシームレス移乗実証実験を開始

プライムライフテクノロジーズは、トヨタ自動車およびミサワホーム総合研究所と共同で、車椅子ユーザーが自宅からモビリティへシームレスに移乗できるようにする実証実験を、愛知県刈谷市のATOLIS PARK（アトリスパーク）にて2024年3月28日から実施しています。

実証実験の目的

この実証実験は、日本の高齢化社会における外出の自由の制約問題に対処し、市販モビリティと既存住宅を組み合わせることで、車椅子ユーザーが居室から直接モビリティへ移乗できるようにするバリアフリー化を目指しています。これにより、車椅子ユーザーの外出の自由が拡がり、同居する家族の負担も軽減されることが期待されます。

実験の概要と特徴

実証現場として使用されているモデルハウスでは、リビングとウッドデッキの段差をなくし、さらに折り畳み式のオーニングやサイドカーテンを取り付けることで、天候や外部からの視線を気にすることなく移動できる環境が作られています。また、ウッドデッキには乗降用のリフトも取り付けられており、介助者の負担軽減にも繋がります。

先行実証実験の結果

2024年1月に行われた医療関係者や介護従事者向けの実証実験では、居室からの最短距離で市販モビリティへの直進移動が可能である点、天候に左右されずに自由に外出できる点、福祉車両と比べて乗用車での移乗が家族との一体感を保ちやすい点が高く評価されました。

今後の展望

プライムライフテクノロジーズは、家とモビリティの空間連携による新たな価値創造を目指し、脱炭素社会実現に向けた取り組みを進めています。この実証実験を通じて、社会の移動と住宅のあり方に大きな変革をもたらす可能性があります。