東京・恵比寿にある「真鯛らぁめん まちかど」に行ってきた。看板メニューの「真鯛らぁめん」は濃厚なマダイのダシがきいたスープに太めのコシが強い麺、そしてチャーシューのかわりにコリコリした歯ざわりのコブジメがのっている。
恵比寿にある「真鯛らぁめん まちかど」
まちかどの立地は、恵比寿駅西口を出て北へ歩いて数分のところにあるビルの2階。入口にはのぼりが立っている。細長いお店で、カウンターに通された。メニューはラーメンのほかにご飯ものも。ラーメンとセットにすると50円引きとのことで気をそそられる。
真鯛らぁめん
すこし迷ってから注文したのは真鯛らぁめんと、バッテラ。価格はそれぞれ950円(税込、以下同じ)と350円だがセットで1,250円。しばらく待つときれいな木のお盆にのって両品が運ばれてくる。
真鯛らぁめんは湯気をかぐだけでも魚介の香りがする。魚の骨身を煮込んでダシをとる「あら汁」のような、でももっと濃厚なにおいだ。上にのっているコブジメは半分すきとおっていて美しい。一枚とってかじってみると、コリコリとした歯ざわりだが、すこし力をこめるとすぐ噛みきれる。これまた凝縮された魚介のうまみにむせそうになる。
続いて麺をたぐる。太めでコシが強く、スープがよくからむ。今まで鯛ご飯やおさしみを食べたことはあるが、そのどれよりも味が強い。決してしょっぱいという訳ではないのに舌がマダイの風味に占領される。いろどりのチンゲンサイもスープを吸っていて、かじるとやっぱりマダイの風味。
ちなみにテーブルにはラー油ならぬ「ホットオイル」が備えつけてある。オリーブとローリエ、トウガラシをつけこんだ油で、やわらかくよい香りと、ほどよい辛さがあって、これをかけて食べるとまた味が変わって楽しい。マダイのうまみをかき消さないように作られている。オリーブの実もスプーンですくって丼にうつしてから、カリカリとかじるとちょっとしたアクセントになる。
最後に残ったスープはレンゲですくって全部飲んでしまう。あら汁を十倍、いや百倍に濃縮したよう。丼が空になるころには、味覚だけでなく嗅覚もしばらくマダイだけになる。
真鯛バッテラ
バッテラはほのかにかんきつが効いた独自の酢飯を使っている。お米はあまり固くなく、マダイはやわらかいうえに芯にすきとおった部分があってみずみずしさを残している。
ラーメンの濃厚なスープを味わったあとでも、負けないだけの風味があって、十分に食べごたえがある。お腹のすき具合とも相談だが、お店に行くときは麺だけでなく、必ずご飯ものを一緒に注文する方が幸せになれるのはうけあい。
真鯛らぁめん まちかど
東京都渋谷区恵比寿西1-3-9 田中ビル 2F
住所:東京都渋谷区恵比寿西1-3-9