お店の名前は「Arnolds(アーノルド)」。本国フィンランドでは40店舗以上を展開するチェーン店だそうで、吉祥寺に上陸したのは2013年5月のこと。看板メニューは、フィンランドの伝統的な揚げ菓子“Munkki(ムンキ)”とアメリカンドーナツを組み合わせたというオリジナルのドーナツです。
●フィンランド発祥 アーノルドのドーナツとは
「ほかには決して真似できない」独特の食感が楽しめるというアーノルドのドーナツ。生地には牛乳と卵がいっさい使われていないそうです。生地の甘さはひかえめで、いろいろなフレーバーのグレーズやトッピング、中に詰めるジャムによっておいしさが引き立てられるんだとか。
“クロナッツ”などのハイブリッドスイーツが登場したり、コンビニドーナツがじわじわと定着しつつあったりとドーナツに接する機会は多数あれど、フィンランド出身のドーナツというのは未体験かも。というわけで、遅ればせながらその味を確かめてみることに!
お店のショーケースに並ぶのは、ベーシックな「シュガー」や「シナモンシュガー」から、チョコをまとった「ミルクチョコ」、四角くて穴の開いていないドーナツ「ブルーベリー」や、ハート型のドーナツ「ハートミルクチョコ」まで色も形もさまざま!価格は150円~です。
どれも魅力的で悩ましいラインナップ。そこで店員さんのオススメも踏まえ、「プレミアムホワイトチョコ」(240円)、「ハートストロベリー」(220円)、「オレンジマーマレード」(200円)の3つに決めました!店内でイートインもできるのですが、今回はテイクアウトすることに。
●プレミアムホワイトチョコ
ベルギーのホワイトチョコを使ってグレージングされたドーナツ。チョコレートの2本線が入ったスタイリッシュなビジュアルです。なんとなく私の勝手なフィンランドのイメージに合っていたのと、これからクリスマスに向かう街のムードに影響されて選びました。
ほお張った瞬間にわかるのが、揚げパンのようにふっくらとした生地のやわらかさと、味のシンプルさ!確かに生地そのものはほとんど甘くありません。これなら甘いドーナツとしてだけでなく、もしかすると食事系のしょっぱいドーナツとしても成立するかも。そのくらいシンプルな味です。
生地を覆うホワイトチョコは、フォークなどで軽くたたくとコツコツ鳴るくらい厚めに塗ってあります。かじるとパリッと歯ごたえがありますが、口の中に入れると体温でとろけ、生地のふかふかな口あたりと共鳴。最後には、ミルキーな甘さのチョコと生地がほぼ同時に溶けていくという見事なシンクロナイズを見せてくれました。
●ハートストロベリー
ハート型のドーナツ生地にイチゴのグレージングを施し、中にカスタードタイプのクリームを詰めたもの。ハートミルクチョコと迷ったんですが、ハート型ならやっぱりピンクでしょ!ということでこちらをチョイス。ちょっと先ですが、バレンタインなんかにも活躍してくれそうですね。
ぽってりとした中のクリームが濃厚でとろける甘さなのに対し、外側のグレージングはイチゴの酸味がしっかりと残る味。しかも甘さよりも酸味の方がやや際立っているので後味が爽やかです。ピンクで可愛らしいビジュアルからけっこうな甘さを想像していたのですが、中と外で味のバランスがとれているのが好印象。
たっぷりのクリームが詰まっているためか、生地はよりしっとり・もっちりとした食感。また、見た目にもわかる赤いつぶつぶ(たぶんイチゴ)の歯ごたえも感じます。
●オレンジマーマレード
三角のドーナツ生地に、チョコのグレージングを施したもの。中にはマーマレードジャムが詰められています。こんなふうに(ほぼ)正三角形のドーナツってなかなかありませんよね!内角60度のかじり口が3か所あるので、すごく食べやすい気がしています。
クニッと食感が残る果肉入りマーマレードは、柑橘の甘ずっぱさと皮部分のほのかな苦みが絶妙。口の中でグレージングのチョコと混ざり合うことで、“ショコラ・オランジェ”のような大人な味わいが楽しめます。
そしてやっぱりこの形、食べやすい。歩きながらでも楽々かじれちゃいます。
●お店の場所は「東急百貨店」の近く
アーノルドの店舗所在地は、東京都武蔵野市吉祥寺本町2-13-1。東急百貨店のすぐ横の道を行くとあります。鮮やかなグリーンの外観を目印に。
アーノルドには、コーヒーやティー、ジュースなどのドリンクメニューも取り揃えられているので、お散歩の途中で立ち寄ってドーナツと温かい飲み物でハヴ・ア・ブレイクするのもいいかも。営業時間は10時~21時です。