いまや“原宿スイーツ”の代名詞ともいえるほど定着した「パンケーキ」。人気店ではいまだに行列が絶えず、ツイッターやインスタグラムにも日々華やかなパンケーキの写真たちが並びます。

パンケーキは好きだけれど、行列は苦手な筆者。あるとき、ふと気づいたのです。(並ばず入れる)ファミレスにもパンケーキあるやん、と。


というわけで、炎天下で長時間並ばなくても気軽に楽しめるファミレスパンケーキを、大手ファミレス「デニーズ」「ジョナサン」「ガスト」「ロイヤルホスト」の4社で食べ比べ。味やボリューム、価格を比較して、勝手にコスパ選手権を開催してみました!

◆デニーズ「キャラメルハニーパンケーキ」 368円~(税別、以下同じ)
いろいろのってる!
いろいろのってる!

昔からある、デニーズの定番人気デザート。表面をこんがり焼き上げた厚さ1センチ、直径10センチくらいのパンケーキ生地が、2段(368円)または3段(467円)に重ねられ、バニラアイス、ホイップ、キャラメル風味のソース、はちみつ、クラッシュアーモンドがトッピングされています。

口あたりはホンワリふわふわ!そこに、サクサクとしたアーモンドがアクセントを加えています。生地自体もやや甘めの味付けで、とことん甘いスイーツが食べたい!ってときにぴったり。温かいパンケーキと冷たいアイスのマリアージュも素敵です。生地に、ソースやとろりと溶けてくるアイスをしみしみさせてほお張るのが正解。

ブラックコーヒーと相性ぴったり
ブラックコーヒーと相性ぴったり

全体的に甘いメニューだけどペロッと完食できちゃうのは、甘さに飽きてくる寸前のタイミングで食べ終わる絶妙のボリューム感のおかげ、と筆者は踏んでいます。

味のバランス:しっかり甘い
食感:ふんわり系
見た目:華やか
ボリューム:2段は○、3段は◎
コスパ ★★★★☆

◆ジョナサン「パンケーキ」 399円
ザ・シンプル!
ザ・シンプル!

直径10センチ強、厚み1~1.5センチほどの生地を3段に重ねた、至極シンプルなパンケーキ。デニーズよりもサイズは大きめです。マーガリンとメープル入りはちみつ入りシロップが別で付いてきます。

食べてみると、口あたりはふわっと、中はしっとり。生地は甘さひかえめで、モグモグ噛んでいると、ほんのり塩の気配も感じます。たまごのコクがちょっと弱めかな?シンプルな味なので、おやつとしても、朝食としてもいけます。ビターなブラックコーヒーはもちろん、ラテなどミルク系のコーヒーや甘いドリンクとも合いそう。

シンプルだけど、これぞパンケーキ!っていう感じ
シンプルだけど、これぞパンケーキ!っていう感じ

デニーズのパンケーキに対し、ジョナサンのパンケーキはトッピングがほぼないので、ホカホカのまま生地の味と食感がストレートに楽しめます。私はこのシンプルさが好きですが、フルーツやホイップモリモリ系のパンケーキをイメージして来た人にはちょっと物足りないかも。

味のバランス:甘さ控えめ、素朴
食感:もっちり系
見た目:めっちゃシンプル
ボリューム:○
コスパ:★★★★☆

◆ガスト「ティラミスバナナパンケーキ」 599円
ニャンコのようにも見える(バナナが耳)
ニャンコのようにも見える(バナナが耳)

デニーズやジョナサンとは違い、ちょっとユニーク。直径20センチ弱、厚みは3センチ近くありそうな分厚いパンケーキが、ドーンと1枚で勝負を挑んできました。生地には、とろけるマスカルポーネクリームとバナナのトッピングが。別添えのコーヒーソースをお好みでかけて食べます。

底の部分だけこんがり焼かれ、ときたまサクッと香ばしい生地。フワフワッと軽くてやさしい口どけで、味はほんのり甘め。カステラのように、たまごのコクもしっかりと感じられます。

コーヒーソースはサラッとしていますが、味は濃く、しっかり苦いのがオトナ向け。これに生地を浸して食べると、生地やクリームの甘さをコーヒーソースの苦みが引き締め、まさにティラミスのおいしさが再現されるのです!

食感が絶妙でした
食感が絶妙でした

提供されてすぐはフワフワですが、しばらくするとクリームが染み込んで、しっとりモチモチしてきます。一皿でいろんな味や食感の変化が楽しめるので、ちょっと得した気分にも!

味のバランス:甘さと苦さが両方楽しめる
食感:焼きたてはふわふわ、時間が経つともっちり
見た目:そこそこ華やか
ボリューム:◎
コスパ:★★★★★

◆ロイヤルホスト「モーニングパンケーキ」 500円
ジョナサンのパンケーキに近い
ジョナサンのパンケーキに近い

厚さ約1センチ、直径20センチほどありそうな生地を3段に重ねた、王道スタイルのパンケーキ。ホイップマーガリンと思しきアイテムがのせられています。お好みで、別添えのメイプルシロップをかけて食べます。

口あたりはふんわり、噛むとしっとり、しゅわっと溶けていきます。パンケーキ自体は甘くなく、すごくシンプルな味付けで、噛むとしっかり塩気も感じられます。

メイプルをかけて、大きくひと口
メイプルをかけて、大きくひと口

甘いおやつとしてよりも、しょっぱいおかず系の具材と合わせて朝食に食べたいな~と思ったら、メニューに「ソーセージ2本付」(+100円)というのがすでにありました。絶対おいしいそれ!

味のバランス:甘系にも塩系にも寄せられるシンプルな味
食感:ふんわりとしっとりのちょうど中間「しゅんわり」
見た目:シンプル
ボリューム:○(ソーセージなしの場合)
コスパ:★★★☆☆

◆まとめ

甲乙つけがたい戦いではありましたが…今回、僅差を制して優勝に輝いたのはガストの「ティラミスバナナパンケーキ」(599円)!ほかとはひと味違ったビジュアルとコンセプトに新鮮さを感じたのと、前半と後半で味わいや食感が変化するのも筆者の心に刺さりました。

デニーズは価格のわりにトッピングもモリモリで嬉しいのですが、筆者にはちょっと甘すぎたかな。ジョナサンも安くておいしいけれど、こちらは逆にシンプルすぎたかも。ロイホはちょっとハイソなファミレスというイメージどおり、値段も少しお高め。でも、ホテルのラウンジみたいな清潔感のある店内や広々とした客席、絶妙なタイミングでおかわりを持って来てくれるコーヒーサービスなども考慮すると、妥当…というかむしろ安い。シーンに合わせて使い分けたいなと思いました。

なお、今回の評価はあくまで個人的なものですので、あしからず。