えん食べでもワクワクに対するアンテナを張り巡らせていたところ、「HATTIFNATT(ハティフナット)高円寺のおうち」の情報をキャッチ。カフェである同店は「絵本の世界に迷い込んだみたい」「非日常のワクワク感が味わえる」ともっぱらの評判。どんなお店なんだろう?と想像を巡らせるところから始まるワクワク、実際に行って体験してきました!
■ワクワクを求め、高円寺 HATTIFNATT へやってきました
JR 高円寺駅北口から徒歩5分ほど、オシャレなカフェや雑貨屋さんが立ち並ぶ通りの一角に HATTIFNATT はあります。薄いグリーンの外壁に、小さなドアが目印。
ドアの取っ手は、にゅるっとした生き物のような形をしています。「ムーミン」に出てくる「にょろにょろ」みたい。
入ってすぐの1階はキッチンとレジで、客席は階段を上った2階です。古民家を改装して作られた店内は、インテリアも使い込まれて味が出た木製のものがほとんど。全体のまとまりと木のぬくもりが居心地の良い空間を作っています。
2階からさらにはしごでのぼるロフトもあります。
のぼった先には、想像より快適そうな空間が!シンプルな木材で構成され、店内を見渡すことができるためか、窮屈な印象は受けません。席はひとつの半個室なので、ゆったり落ち着いて食事やお茶が楽しめそう。
2階奥には部屋がもうひとつ。入ってみるとびっくり!壁いっぱいに動物たちのイラストが描かれています。
まるで絵本の世界に迷い込んだかのよう。森の緑と夜空の青をベースに、色とりどりのさまざまな動物たちがこちらをうかがっています。
こちらの部屋にもロフトがあり、先ほど同様4人掛けが1席です。ロフト内にはイラストは描かれていませんが、上から眺める動物たちの森は、また少し違った雰囲気を見せてくれます。
■動物たちとお茶会!
出会った動物たちと、さっそくお茶会です!お茶会といえば、飲み物と甘いもののセットが定番。お店で人気の「ほんわかカフェラテ」(578円)と「さくさくシフォンのバナナのショート」(696円)を注文しました。
◆ほんわかカフェラテ
「ほんわかカフェラテ」は、その名の通りほんわか可愛いラテアートが施されたカフェラテ。今回はクマちゃんをお願いしました。
たっぷりのフォームミルクは、ふんわりとした口どけ。カフェラテ自体にもミルクが多くマイルドで、コーヒーの苦みが不得意な人でもおいしく飲めそうです。
(注:通常「ほんわかカフェラテ」のラテアートは男の子か女の子ですが、今回は撮影用に特別にクマちゃんを描いていただきました。)
◆さくさくシフォンのバナナのショート
「さくさくシフォンのバナナのショート」は、たっぷりの生クリームとフレッシュなバナナ、カラメルソース、サクサクのクランチがかけられたシフォンケーキ。
シフォンケーキはふわふわしっとり、生クリームは甘さ控えめ。とろりとしたバナナやサクサクのクランチなど食感の変化が楽しめます。はじめは大きさにひるんだものの、軽く作られているため、難なく食べ切ることができました。
■HATTIFNATT のワクワクの理由、大解剖!
他にはない不思議な空間 HATTIFNATT。ご自身で内装も手掛けている、オーナーの高嶋さんにお話をうかがいました。
◆HATTIFNATT はどんなアイデアのもと生まれたの?
ロフトや壁いっぱいのイラストなど、不思議な内装に込められた想いをうかがいました。
えん食べ:お店のコンセプトをお聞かせください。
高嶋さん:「『子どもの頃の気持ちに戻れるお店』がコンセプトです。子どもの背丈くらいの入り口をくぐることで童心に戻って、はしごやロフト、秘密基地のような店内を楽しんでいただけたらと思っています」
店員さんを呼ぶための呼び鈴も秘密基地風。客席から階下に繋がるヒモをひっぱると、1階の店員さんに合図が届く仕組みになっています。
えん食べ:木のあたたかみも、子どもの頃を思い出します。こちらはもともと古民家だったそうですが、古民家を活用したのはなぜですか?
高嶋さん:「20年、30年経っても、お客さんに『いいお店だね』と言ってもらえるようなお店にしたくて。木は時間が経つほど深みが出るので、木造の物件を探しました」
えん食べ:壁いっぱいに描かれたイラストはどなたが描かれたのでしょう?
高嶋さん:「『マリーニ・モンティーニ』さんというアーティストで、もともと店内壁のギャラリーによく展示して下さっていた方です。非現実的な異空間を、とお願いして描いていただきました」
◆人気の席は?
イラストに囲まれた部屋やロフトなど、さまざまな席を用意している HATTIFNATT。その中でも人気の席をうかがいました。
えん食べ:とくに人気の席はありますか?
高嶋さん:「一番人気があるのはロフト席です。小さなパーティを行うお客様や、ご予約で指定されるお客様も多くいらっしゃいます」
◆「HATTIFNATT」は「にょろにょろ」っていう意味なんです!
HATTIFNATT には、今回おじゃました高円寺店のほか、吉祥寺にカフェと雑貨屋さんがあります。
3店舗の共通点、今後の展開予定をおうかがいしました。
えん食べ:3つのお店は雰囲気が似ていますが、イメージとなるものはあるのでしょうか?
高嶋さん:「店名の『HATTIFNATT』というのは『ムーミン』に出てくるキャラクター『にょろにょろ』のスウェーデン語での名前なのですが、その『にょろにょろ』の物語を広げていくイメージでお店を広げています。高円寺の次は吉祥寺におうちを建てて、雑貨屋さんもはじめて…といった感じです」
えん食べ:だからドアの取っ手が「にょろにょろ」の形をしているのですね。今後の物語の展開はどうなるのでしょう?
高嶋さん:「ひとつはレンタルスペースを考えています。テレビや雑誌などの撮影で店内を借りたいというお話をいただくことが多いのですが、営業ができなくなってしまうのでお断りすることが多いんです。なので、貸し出し専用のスペースを作りたいなと思っています。他には、シェアハウスなども構想しています」
広がりをみせる HATTIFNATT の物語。今後とも目が離せません!
ワクワクがたくさん詰まったカフェ、HATTIFNATT。「子どもの頃の気持ちに戻って楽しんでほしい」という想いのもと作られた空間は、みごとに私たちを子どものようにはしゃがせてくれます。だけど、そんな空間でおいしいケーキや飲み物、お料理も楽しめるのは大人の特権。子どものワクワクも大人のワクワクもまとめて一度に味わうという、ぜいたくな楽しみを提供してくれている HATTIFNATT でした。