六花亭(ろっかてい)
北海道を代表するお菓子メーカー「六花亭(ろっかてい)」。マルセイバターサンドをはじめ、六花亭のお菓子をもらって嬉しくない人はいないと思います。先日、えん食べ編集部も北海道みやげに六花亭のお菓子の詰め合わせをもらったんですが…
どれもネーミングがめちゃくちゃエモい(=情緒的)。一度見たら忘れられない、ユニークな名前のお菓子がぎっしり詰まっていて胸にグッときました。
この道は いつか来た道
サックサクの香ばしいパイで、“西洋かりん”とも呼ばれる果実「マルメロ」のゼリーと、アカシアはちみつを合わせたレモンチョコクリームを挟んだ「この道は いつか来た道」。すでにピンと来た方もいらっしゃるかもしれませんが、これは北原白秋が作詞、山田耕筰が作曲した「この道」の歌詞をイメージしたお菓子なんです。
アカシアはちみつは、「この道」の歌詞に出てくる「あかしやの花」にちなんでいるんですね。ごろごろ入ったマルメロ果肉は、リンゴにも似た甘ずっぱさが特徴。ほんのりすっぱいクリームに包まれて、よりフルーティーさが際立ちます。
ちなみに、同じく歌詞に登場する「白い時計台」というのは札幌時計台のことだと言われているそうで、いつか来た道のパッケージにも“時計台”が描かれています。
おふたりで
ふんわりと焼き上げたダックワーズでクリームをサンドしたお菓子、「おふたりで」。家族や仲間との楽しい時間に華を添えられれば、との思いから名付けられたそうです。大納言小豆入りのクリームをサンドした「抹茶味」と、ビタースイートチョコ入りクリームをサンドした「モカ味」の2種。サクふわっと溶けるダックワーズと、もっちりとしたクリームの食感のコントラストが楽しめます。口どけも味わいも、素朴でやさしい。大切な人との“ふたり”の時間を、このお菓子とともにゆったり過ごしたくなります。
サクサクカプチーノ 霜(しも)だたみ
チョコレート味のパイで、コーヒー風味のホワイトチョコクリームをサンドした「サクサクカプチーノ 霜(しも)だたみ」。十勝平野に冬が訪れ、初霜が降りた寒い朝。大地を踏みしめたときの「サクッ」とした感触をイメージしてつくられたそうです。足に感じる「サクサク」を、食べた時の食感で表現するっていう発想がもうロマンチック。パイはほろ苦く、クリームも甘すぎなくて香ばしいコクがあり、大人向けの味わいです。
雪やこんこ
ブラックココア入りのビスケットでホワイトチョコをサンドした「雪やこんこ」。ビスケットの表面にはぽつぽつと小さな穴が開いていて、中から白いクリームが覗いています。これは“冬の夜空から舞い降りる雪”を表現しているんだとか。確かに、黒い夜空にひらひらと白い雪が舞っているように見えますよね。
しっかりビターなココアビスケットと、ほのかに酸味のあるさっぱりとしたホワイトチョコが相性抜群。サクサクながらもしっとり溶ける、繊細な食感もおいしさの理由です。
なんもなんも
今回の詰め合わせには入っていませんが、ちょっと変わった「なんもなんも」という名のお菓子もあります。これは北海道の方言で「いやいや、気にしないで」のような意味だそう。(画像出典:六花亭公式サイト)
商品名の由来を問い合わせてみたところ、「遊び心でパルメザンチーズを焼いてみると、できあがったのは一つ一つ表情の違う、手づくり感あふれるお菓子。決して目新しいお菓子ではないため『なんもなんも』と名付けました」とのこと。謙虚な姿勢と愛らしい響き、素敵です。
(画像出典:六花亭公式サイト)
ほかにも、北海道産バターをたっぷり使ったマドレーヌ「大平原」や、ビスケットとパイを重ねてチョコレートでコーティングした「ひろびろ」など、思わず北海道の雄大な自然が目に浮かんでしまうお菓子がたくさん。
六花亭のお菓子がおみやげに好まれるのは、食べた人がまるで自分も北海道を訪れたかのような気持ちになれるから…なのかも?