マスカット・オブ・アレキサンドリア
“果物の女王”ことマスカット・オブ・アレキサンドリア

“フルーツ大国”とも言われる岡山県の特産物「マスカット・オブ・アレキサンドリア」が、先日2016年の初競りにかけられました。そして最高なんと1箱(ひと房/1kg)3万円の値がついたそうです!

そんな超高級マスカットの初物をいただいてしまったので、えん食べ編集部でも恐る恐る味を確かめてみることに。いつものマスカットとは何が違うんでしょうかね?

◆クレオパトラも愛したマスカット


マスカット・オブ・アレキサンドリアは、北アフリカ原産のマスカット品種。世界3大美女のひとり、かのエジプト女王クレオパトラも愛したと言われているとか。その豊かな香りと上品な甘さから、“果物の女王”とも呼ばれているんですって。

マスカット・オブ・アレキサンドリア
エジプト女王も愛した、果物の女王

◆糖度がいつもより高い


マスカットの糖度は平均18度くらいと言われていますが、初競り直前に測った今回のマスカット・オブ・アレキサンドリアの糖度は「22度」。今年の岡山は天候にも恵まれ、とても甘くておいしいマスカットができたようです。

マスカット・オブ・アレキサンドリア
粒ぞろい!

◆1粒1粒がパンパン


粒のそろったマスカット。ふくよかな果肉とたっぷりの果汁を含んでいるからか、1粒1粒がはち切れんばかりにパンパンです。水で洗うと、ハリのある皮が水滴をパシッとはじくのも美しい。

マスカット・オブ・アレキサンドリア
なにこれ宝石?

それっぽいお皿にのせてみたところ、貴族がおもむろにつまむやつになりました。ベルベットのソファに寝そべって片方の手にはワイングラスが握られ、膝には間違いなくシャムネコが抱かれていますね。

◆味と香りが濃い!


大きくてまるまる太った粒をもぎ取り、ほお張ります。パリッと張り詰めた皮に歯を立てると…

マスカット・オブ・アレキサンドリア
ギュっと果肉の詰まった1粒

まず、かじった瞬間の香りの広がりがすごい!口じゅう鼻じゅうマスカットのフレッシュな香りにぱぁっと包まれます。そして、果肉がめちゃくちゃつゆだく!たっぷり閉じ込められていた甘い汁がジュワッとほとばしり、口いっぱいに満たされます。

カットしたマスカット・オブ・アレキサンドリアの果肉
みずみずしい果肉

いつものマスカットと食べ比べることはできなかったのですが(これが“初物”なので、マスカット自体まだ店頭にないんですよね…)、とにかくいえるのは、今回食べた岡山産のマスカット・オブ・アレキサンドリアは味も香りも濃いということ。上品かつ弾けるような豊潤な甘さで、飲み込んでもしばらく口の中に余韻が残るんです。また、ハリのある口あたりとひと噛み目のみずみずしさも感動ものでした!

ちなみに、ひと房に何粒ついているのか数えてみたら73粒ありました。ということはつまり、時価3万円として、1粒が400円以上することになるんですね、恐ろしいものを食べてしまいました。

マスカット・オブ・アレキサンドリアの果肉
心して食べよう…

マスカット・オブ・アレキサンドリアは千疋屋、新宿高野、サンフルーツ、志ほやなど、全国の高級フルーツ取扱店で順次発売されています。気軽な気持ちで買える値段ではありませんが、大切な人への贈り物や、自分や家族へのご褒美に、たまには奮発しちゃってもいいんじゃないかと。

なお、6月11日と12日には、千疋屋総本店の東京都内の12店舗で「岡山マスカットフェア」が開催されます。マスカット・オブ・アレキサンドリアの試食もできるそうなので、お出かけの予定がある方は立ち寄ってみては?

◆最後に


マスカットのとろける甘みだけを楽しみたいなら皮をむいて食べるのがいいと思いますが、生産者の方がおすすめするのは、皮をむかずに渋みと甘みのコントラストを楽しむ食べ方だそう。筆者もその方が、より糖度の高さを感じられる気がして好きです。

ほかにも、生ハムにくるんでピンチョス風にしたり、サラダに散らしてアクセントにしたりとアレンジ自在。夏は冷凍庫で凍らせてフローズンフルーツにしてもおいしいとか。手に入れた方は、ぜひいろんな食べ方で楽しんでみてくださいね!