人を見た目で判断してはいけない。内面からにじみ出るものというのも少なからずあるだろうが、外見だけでその人のハートの真の美しさや、温かさを完全にはかり知ることはできない。

それは食べ物だって同じだ。味は同じなのに、見てくれがちょっと悪いからといって手に取らないのでは可哀想。せっかくここまで大きく育ったのに...。


見た目で判断しないで!
見た目で判断しないで!

見た目の悪い野菜や果物が売れ残り、結局捨てられてしまう。そんなフラストレーションを見事に解消してくれる取り組みが、フランスの大手スーパーマーケット「Intermarche」で始まった。米国メディア Huffington Post が伝えている。

形はアレだけど美味しいんだよ!
形はアレだけど美味しいんだよ!

同スーパーでは、味や質は完璧なのに、ちょっと見栄えが悪いだけで売れ残り、捨てられてしまう野菜や果物のための専用セクション「inglorious fruits and vegetables(不名誉なフルーツ・野菜たち)」を店内に設置。

そこに“ふつう”とは違う「グロテスクなりんご」や「不格好なじゃがいも」、「不運なオレンジ」などを並べ、通常の3割引きの値段で販売を始めたのだ。

スーパーに設置された「inglorious fruits and vegetables」
スーパーに設置された「inglorious fruits and vegetables」

するとプロジェクトは大成功。スーパーの客足は24%増加し、同セクションからは品切れが続出したそうだ。さらに SNS などで話題となり、始まってから1か月で1,300万人の人たちがこのプロジェクトについて知ることになったという。見た目が違うだけで品質にはまったく問題なく、フレッシュで美味しいということにみんなが気づき始めたようだ。

“不名誉な”野菜や果物を使ったジュースも販売し、大反響
“不名誉な”野菜や果物を使ったジュースも販売し、大反響

人間だろうと野菜だろうと、「外見の美しさ」ばかりにとらわれるのではなく、その「本質」を見極めることが大切だ。

※画像の出典はすべて Intermarche 公式 Facebook ページ、および YouTube 動画