「DJ みそしると MC ごはん」は、料理の作り方をラップでポップに伝えるという “新ジャンル” のアーティスト。「ラップ」とか「HIP HOP」と聞くとどうしても B 系のいかついお兄さんをイメージしてしまう筆者なのだが、彼女の声や歌詞、メロディーは何とも優しくゆるーい感じ。HIP HOP のイメージを一新する。
彼女の楽曲には「ピーマンの肉詰め」「白和え」「マカロニグラタン」などがある。いずれも、彼女が歌うラップのとおりに作れば、その料理が見事に完成するそうだ。
たとえば「ピーマンの肉詰め」という曲は、「肉詰め作業つまる爪の中~♪」という歌詞から始まる。続いて「たまねぎトントンみじん切り、ボウルにひき肉入れこねる」「ピーマン縦半分に切る」「白い筋とタネこそげとり、内側に粉をまぶす」などと、かなり細かい指示を出してくれる。
プロモーションビデオを見れば、さらにわかりやすいだろう。ちなみにこのビデオも彼女本人による自作だそうだ。
「ピーマンの肉詰め」プロモーションビデオ
...動画を見るとおわかりいただけるとおり、これ、一度聴くと頭から離れなくなる。だがラップでレシピを覚えてしまえば、紙のレシピにありがちな汚れたり濡れてしまったりといった不慮の事故が起こる心配もない。非常にデジタルで便利だ(と、筆者は思う)。
なお、彼女のライブイベントでは、曲を披露するだけでなく、その場で料理をして来場者に振る舞うなんてこともあるのだとか。
料理と音楽の新しい楽しみ方を提案する本格的な “食いしんぼうラッパー” から、今後目が離せない。