薬や栄養剤を飲むとき、つい、そこにある湯のみに入ったお茶で「ぐいっ」と飲み下してしまうことはないだろうか。ずぼらな筆者もよくやってしまうのだが、どうやらこれ、やってはいけなかったらしい。

抗酸化作用が高いなど、メリットが多いとも言われている「緑茶」だが、専門家の実験によると「緑茶」は、ある種の薬の効用を妨げる可能性があることがわかったそうだ。


日本人が大好きな「緑茶」だが...
日本人が大好きな「緑茶」だが...

英メディア BBC News によると、「緑茶」と一緒にナドロール(高血圧や狭心症の治療に使われる薬)を服用した人は、血液中における薬の循環率が低いことが実験によりわかったそう。ほんの2、3杯の緑茶でも、薬の作用を妨げるのに十分な量となりうるのだとか。

医師たちはこれまでに、グレープフルーツなどある種の果物は、一部の薬の効用を妨げうることを警告してきた。それに加え、今回の研究で、緑茶が血圧の薬の効用に影響を与えうることも新たに明らかとなった。

薬にも、飲み合わせがあるんだね
薬にも、飲み合わせがあるんだね

だが、かと言って緑茶をまったく飲むなというわけではない。ナドロールを服用している人は、あいだを4時間以上あければ緑茶を飲んでもこの問題を回避できるだろう、と英国薬学会の Sotiris Antoniou 氏は話しているそうだ。

これまで深く考えたこともなかったが、なるほど、お医者さんが「薬は水で飲め」と言うのもこれなら納得。もし、周りにナドロールを緑茶で飲んでいる人がいたら、この研究結果について教えてあげるといいかもしれない。

おくすりは、用法・用量を守って正しく服用しましょう
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