フルーツやスイーツで知られる東京「新宿高野」の「フラワージャム 桜」と「桜の紅茶」を試してみました。それぞれの風味と、ジャムを紅茶に落として楽しむ、いわゆる「ロシアンティー」スタイルの飲み方で相性を見ます。
フラワージャム 桜は150g入りが750円(税別、以下同じ)、桜の紅茶は20g入りが350円。
ジャムは、桜の花の糖漬けや桜エキス、希少糖入りのシロップなどが入っています。果実ではないので、ジャムをプルプルにするためにペクチンが加えてあります。
一方、紅茶は茶葉に桜の葉を加え、さらに香りをつけてあります。ティーバッグではなく、密閉した透明な袋にそのまま入ったかたちです。
フラワージャム 桜
まずフラワージャム 桜から味を見ます。蓋をあけるとごくほのかに花が香ります。スプーンですくおうとするとしっかりとした手ごたえで、固めのゼリーという印象。可憐な薄緋色の彩りが目を引きます。
すくっても型崩れが起きず、皿に移すとやはりゼリーのような雰囲気。いざ口に含むと、ゼリーの部分は溶けてゆきます。
フルーツジャムと違って、入っているのは果肉の代わりに花びらであるため、面白い舌ざわりがあります。桜の香りはしますが、「桜餅」などとは違った独特の淡いものです。甘味は濃く、酸味はあまりありません。
リンゴジャムやオレンジマーマレードなどに比べると、ずっとやさしい風味なので、トーストに塗ったりするよりは、ヨーグルトにのせたり、くせの少ないチーズと合わせたり、クラッカーにのせたりする方がお勧めです。
桜の紅茶
桜の紅茶は、ティーポットを使うか、別途用意したティーバッグ用の小袋を使って淹れます。今回は小袋を使いました。
熱いお湯をそそぐとふわっと紅茶のにおいに混じって桜の葉のにおいが立ちます。味は濃く出て、意外とミルクティーにも向きそうなコクがあります。桜の風味は最初に立ちのぼったあとは少し控えめになりますが、お茶を口に含むとじわっとまた桜の香りがします。こちらは「桜餅」に少し似ています。
最後にジャムを紅茶に入れてみました。紅茶の温かさでゼリー部分が溶けて花びらが、カップの底に広がります。スプーンですくってみると、なるほど透き通った花が浮かんでかわいらしく、飲んでみるとやさしい甘みが加わり、桜の香りも増して相性はぴったりです。
ジャム、紅茶それぞれ個別に味わっても十分楽しめますが、一緒に試すとよりいっそう春らしさを満喫できます。自宅で手軽にお花見気分にもひたれるので、どうぞお試しあれ。