やよい軒「すき焼き定食」
やよい軒の「すき焼き定食」を食べてみました。「おひとりさま」用の鍋に、ほどよく火の通った各種の具材を配して、あとは箸をつけるだけの状態で出てきます。濃い味のタレがよくしみた味わいで、どうしてもご飯おかわりをがまんできなくなります。価格は890円(税込、以下同じ)で、たっぷりのタレで煮込んだ牛肉、白菜、ネギ、豆腐、しらたき、うどんの具材を、ついてくる生卵にからめてほおばる趣向です。みそ汁もついてきます。
肉好きの人には牛肉の量が2倍の「特すき焼き定食」も1,290円で注文できますが、普通のすき焼き定食でもかなり満足度の高い肉量です。
やよい軒のおひとりさま向きメニューは焼肉も鍋も「自分は何もしなくてもすぐ食べられる」状態なのが素敵です。卵は殻から出してあるし、鍋の具材は完璧に火が通っているし、せいぜい割り箸を割るのと、黄身と白身をかき混ぜるぐらいしか準備がいりません。
牛肉は脂が口の中でとろける絶妙のしあがりで、醤油や砂糖の味がよくなじみ、溶き卵をたっぷりからめて味わうのにちょうどよいできばえ。ご飯がもりもり進みます。
白菜もネギもかたちと歯ごたえを残しつつ、すこし噛むとくずれるやわらかさ。これまたタレがよくしみています。やはりよく卵をつけてほおばるのがおすすめ。
しらたきは結んであって、箸でとってひと口で平らげられます。繊維の一本一本のあいだにダシが入り込み、卵もよくなじむ。ありがたい気持ちになります。
豆腐も小さくカットしてあり、かつ煮崩れない程度にしっかりタレをなじませてあり、レンゲはもちろん箸でつまめます。
シメに入れたいうどんまで最初から鍋の中にあって、さすがに準備がよすぎると思いつつも、食べてみるとちゃんとコシがあるので驚きます。このうどんも卵が合います。
具材がすべて見事な火の通り方、かつ濃い味なのでお米を食べる手が止まらず、どうしてもおかわりをしたくなります。誘惑に身を任せたい人は、ぜひおかわり無料の白飯を、誘惑に流されまいと考える人は、おかわりなしのもち麦ごはんを選ぶのがよさそうです。