幸楽苑がニラ、ニンニク、肉の入っていないギョーザこと「ベジタブル餃子」を出したというので食べてきた。変わり種の料理として味わおうと覚悟してきたのだが、ちゃんとギョーザとしておいしかったのが衝撃だった。
ベジタブル餃子は1皿240円(税込)。運ばれてきたところは、ヒスイ色の皮がとてもきれいだ。箸で割ってみると確かにニラの匂いも、ニンニクの匂いもしない。肉の脂もなさそう。
ニンジンやシイタケ、葉物野菜がぎっしり入っている。はたして食べごたえはどうなのだろうと、そのままほおばってみる。
意外やしっかりギョーザ感がある。おそらくパリパリに焼きあがっている皮と油の香り。それに具のほどよい汁気の食感で、脳がギョーザとして認識してしまうのだ。それに薬味がない訳ではない。ニンニクやニラのかわりに、さわやかなシソ(大葉)が利かせてある。これがなかなか合う。
さらに醤油、酢、ラー油をあえたタレをつけて食べてみると、もう完全にギョーザだ。5個入りの皿が1人でどんどん空いていくし、なんならライスも欲しくなってくる。
あっという間に平らげてしまったあと、「はたして人間は何をもってギョーザをギョーザとして認識しているのか」という深淵な問いにしばし考えこまされた。それはともかく、普通のギョーザと一緒に頼んで食べ比べをしても楽しめそうな一品だ。