三州家「ダムカレー」
ご飯が堤(つつみ)、カレーが貯水池!

最近人気の「ダムカレー」。試しに食べてみたいけど、そのためだけにダムの近くまで行くべきかどうか、迷っている人にぴったりなのが東京は本所にある「三州家」。色んなタイプのダムカレーが味わえると聞いて行ってみた。

ダムカレーといえば、ご飯を堤(つつみ)のように盛って、隣にカレーを入れてせき止め、貯水池に見立てたインパクトのある料理。ダムのそばの飲食店などでメニューに載せるところが増えている。


ダムはたいてい町中から離れたところにあるのが少し悩ましいが、実は東京都心にもダムカレーを出すお店として、三州家がある。場所は都営バス「本所四丁目」停留所を降りてすぐ。電車であれば都営地下鉄浅草線、本所吾妻橋駅などが近い。

三州家の店内風景
三州家の店内。窓際の席に座れてラッキー

ダムカレーの注文は事前予約が必要。先に電話を入れておこう。

三州家のダムカレーは「アース」「アーチ式」「重力式」「ライスフィル」の4種類がある。今回はアーチ式を頼んだ。価格は760円(税込)。しばらく待つと、お皿ではなく大きな丼に入って登場する。

三州家「ダムカレー」
アース、アーチ式、重力式、ライスフィルの4種類。ちょっとダムに詳しくなった気分?

器を半分に仕切るお米の片側にはなみなみとカレーがたたえてあり、反対側は空だ。福神漬けが彩りをそえている。

三州家「ダムカレー」
厚いご飯の壁だ!

三州家「ダムカレー」
放水口は自分で開けよう

お米でできた堤はしっかりしていて、スプーンで軽く押した程度では崩れない。カレーを反対側に流す「放流」をやってみようと、横から掘ると、かなり厚みがあるのが分かる。黙々と作業して、反対側までつながる門を開けたところで、カレーの水位が下がり始めた。でも予想していたほど一気に流れるのではなく、ゆっくり出てくる。カレーがとろみを帯びているためかもしれない。

三州家「ダムカレー」
意外ととろっとして流れない

見ているうちにだんだんとお腹が減ってきて、我慢できずにご飯でできた堤を食べてしまう。おいしい。もっとぺしゃんこにつぶれたお米を想像していたが、普通にやわらかい。続いてカレーの方もひとすくい。いかにも日本風の懐かしい味で、もちろん熱々だった。福神漬けと一緒に平らげると満足感がある。

のんびりと食後の一息をついていると、お店の人が各地のダムカレーを紹介するチラシを持ってきてくれた。ここを起点に春から全国のダム巡り、ダムカレー巡りを始めるというのもよいかもしれない。ちょっと心そそられる誘惑だ。

三州家
東京都墨田区本所4-17-3
(ダムカレーは要予約)