ブラックサンダー

個売りの手軽なチョコ菓子「ブラックサンダー」。そのパッケージに踊るキャッチフレーズ「おいしさイナズマ級!」は誰しも目にしたことがあると思う。

この売り文句が、シンプルにして非常に秀逸。ともすれば過剰ともとれる主張が、「イナズマ級だからサンダーなのか…」という納得とともに自然に染み込んできてしまう。


ブラックサンダーは季節ごとに数多くの新フレーバーを発売しており、実は都度このキャッチフレーズも変わっている。今年発売の中から個人的に好きなものをいくつか紹介したい。

いとおかし、イナズマ級!

ブラックサンダー きなこ

9月にコンビニ限定で販売された「もちもちブラックサンダーきなこ」のキャッチフレーズ。趣がある、という意味の“をかし”と“お菓子”をかけたのだろう。和フレーバーらしい雅さとポップさを見事に融合させた作品だ。

イケてるおいしさオシャンティ!

ブラックサンダーイケ麺サンダー

4月にファミマなど限定で販売された「イケ麺サンダー」のキャッチフレーズ。チキン風味のスナック麺を入れた意欲作で、パッケージには3人のイケメン(※メーカーの主張によるもの)が展開された。

イケてるおいしさ、にオシャンティとつなげるセンス。これがDJだったら場を爆上げしているだろう。その軽やかで自由な表現に脱帽だ。

香ばしJAPAN!

ブラックサンダー香ばしきなこ

9月に一部スーパーで販売された「ブラックサンダー香ばしきなこ」のキャッチフレーズ。国産きなこを使っているから「JAPAN!」なのか。やや説明不足で意図が理解しにくい。

しかし鮮やかな黄色のパッケージとの組み合わせが、そういった勢い任せのフレーズもいいんじゃない?と思わせる。短文で、口にした時の語呂もいい。かけ声とともに、胸の前でこぶしを握ってカメラに強い目線を向けたくなりません?「香ばしJAPAN!」

うまい!濃~い!本場の味!

ブラックサンダーゴールド

12月にコンビニ限定で発売された「ブラックサンダーゴールド」のキャッチフレーズ。通常のブラックサンダーより10円高く、濃厚なチョコ味をうたった商品だ。

うまい!濃~い!のアピールで「ふむふむ」とこちらを頷かせ、本場の味!で「本場ってどこだよ!」とツッコませる。この短いフレーズで消費者との相互コミュニケーションを成り立たせる名フレーズだ。してやられた。こちらに2017年度最優秀賞を授けたい。

おわりに

惜しくも選外となったが、このほかにも個性的なキャッチフレーズが多数輩出された。以下画像とともに簡単にご紹介。

ブラックサンダーティラミス
「お嬢様、デザートですわよ!」
突然こちらをお嬢様にしてしまうパワーフレーズ

ブラックサンダー 柿の種
「あま~い!しお~い!トレビア~ン!」
ちょっとくどいフレーズは、味とのバランスをとったのか

東京ブラックサンダー
「おいしさてやんでぇ級!」
パッケージデザインがいいですね

グラノーラサンダー
「自然のおいしさイナズマ級!」
副題っぽい「お麦の女雷神」の方が気になる

以上、完全に個人的な今年のブラックサンダーキャッチフレーズ名作のご紹介でした。来年も期待しています。